カウンセリングの過程を言語化するとこんな感じ、っていう本をオススメ。
面白い本を見つけたのでご紹介。(心理カウンセラーの方向けかも)
心理カウンセラーの皆さんが実際に活動するとき、
「自分のカウンセリング技術を体系化して誰かに伝えることって簡単ではない」
と思われているのではないでしょうか。
知らない人にオススメするのって、とても難しいですよね。
もちろん、学術的に難しい言葉で書かれている本はたくさんあります。でも、心理学についてあまり詳しくない方にお伝えしてこその心理カウンセラーです。
そんなときオススメしたいのが、この本。
けっこう最近、このシリーズで有名な吉永賢一さんという方が書いた『東大家庭教師の頭が良くなる思考法』です。
読めば、心理カウンセリングのスキルを言葉にして伝えやすくなる、かも。
文庫で読み易いですし、挿絵もわかりやすいです。むしろ、挿絵を2枚くらい見せれば、「心理カウンセリングってどういうもの?」という声には簡単に答えることができます。
「え?なぜそんなビジネス書っぽい本が?」と思われる方も多いと思います。
そうですよね。
私もこの本を手に取った時は、塾の授業で使えるネタが無いかな?と思っていました。でもチラッと立ち読みしてみると、どうも中身は「心理カウンセリング」側の話だなと。
ですので、さっそく購入し軽く流し読みしてから、この記事を書いているというわけです。
この本は、「問題解決」のための思考法、を解説するとのこと。プロローグはこんな感じ。
あなたは最近、こうしたモヤモヤを感じたことはありませんか?
・がんばっているのに、なぜかうまくいかない
・何をするにも、なかなかやる気が出ない
・心の中にある「悩み・不安」が消えない本書でご紹介するのは、こうしたもやもやをほんとうに消し去り、あなたの人生を劇的に変える思考法です。
これって、心理カウンセリングでできること、まさにそのものです。
で、中身もそんな感じなんですよ。
読んでいくうちに自分ひとりで気づきを得ることができるように書かれています。実際に紙に書きながらだと、より深い気づきを得ることができると思います。
もちろん、読み易いというのもありますし、言ってみれば「セルフカウンセリング」の方法を、詳しくわかりやすく説明してもらっている感じです。プラス、アドラーっぽいアプローチも多い気がします。
(しかし、まさか東大式勉強法みたいな流れで詳しく説明してもらえるというイメージは、私にはまったくありませんでした。不勉強ですよね。)
心理カウンセラーの皆さんなら、「心理カウンセリングとは何か」について説明をする機会も多いと思います。おそらく、「クライエントさんに寄り添いながら話を聴くことで、問題解決のお手伝いをする」のが心理カウンセリングだとお伝えしているのではないでしょうか。
でも、私がそうお伝えすると、「で?何ができるの?」という答えが返ってくることも多いです。そんなときこの本に書いてあることが、心理カウンセラーとして、またメンタルのプロとしての活動の、“ネタ”として活躍すると思います。
ビジネスの現場でカウンセリングの仕事をするときは、このネタの中から、相手にとって適切だと思うことを、やってみるのも面白いかもしれません。
思考・感情・行動が、一通り落とし込まれていますので、良かったらぜひ読んでみて。傾聴のスキルもアップするかも。
自己啓発本やビジネス指南書に、心理学の要素が多く取り入れられるようになってきましたね。心理のみを扱うプロの優位性が無くなってきている感じがしますね。
※もちろん、皆さんが自らこの本の内容に取り組み、実践を続けることができたら、心理カウンセラーは必要ありませんよね。でも、ひとりでここまでできる人なんてごくごくわずかだと思います。人は一人では戦えない。だから、心理カウンセラーがそばにいるのです。そこに必要性があると信じています。