ローカルフリーランス日記

北九州地方に住むフリーランス。話を聴く人。イベント作り。創業機運醸成、防災、街づくり、引きこもり支援、博物館、フードイベント、句会、古代史研究会など。昔のことは→ https://works.toiroha.jp/500

「カウンセラーは”聞くだけ”」だと言われないための、大きなポイント

 ネットなんかで「カウンセラーは聞くだけ」といった意見を良く目にします。特に教えてgooや知恵袋なんかで「カウンセリング受けてみたいんだけど・・・」の回答のベストアンサーで良く見る気がします。まあ、そうなんだけど、ちょっと残念です。カウンセラー側の力量不足という面もあれば、まずは聴かないと始まらないという面もあります。

 でも、ちょっと気をつけるだけで、ぐっと印象が変わるんですよ。今日はけっこう具体的な話を書きます。親子関係や会社や友人とのコミュニケーションもにも使えるテクニックなので、お悩みの方にはぜひ読んでいただきたいです。

 

 カウンセラーの「は」の話

 カウンセラーが聴く技術を学ぶときに「繰り返し」や「応答」というテクニックを学びます。基本的に、話を聴く際にはクライエントの鏡であることを求められますので、頷いたり、相槌したりがほとんどになります。そのまま言葉を「繰り返し」て伝えることも多いです。実際の事柄や、気持ち、そんなものを「繰り返し」て返答していきます。

 「○○なんですね。」「○○と思われたんですね。」などなど。よく聞きますね、そういう言葉。

 

「は」の使い方。

 よく使う言葉の中で、私が気になるのは「あなたは○○と思われたんですね。」という言葉。個人的にはすっごく違和感があります。でも私もカウンセリングの修行中、良く言われていました(もちろん言ってもいました)。「YAPPYさんにとって○○が重要なことなんですね。なるほど。」的な。

 この「は」って平仮名ひとつの話ですが、実際必要ないと私は思います。「は」という平仮名がひとつ入るだけで「私は、あなたと違う考え方を持っている」という前提があることに気付かれますか?

 「○○と思われたんですね。」「あなた○○と思われたんですね。」という言葉の違い。いかがでしょうか?ぜひ声に出して違いを体感されてみてください。その言葉を言う相手に、共感されている気がしますか?

 あくまで私の意見ですが、相手が話すときに(あなたと私は違う)という前提を入れる必要はないと考えています。意識的に「その考え方は間違ってるよ」と言いたいなら別ですが。(でもカウンセリングの場合では必要ないことだと思います。)

 

伝えるときには、むしろ「は」を使う

 逆に、自分の意見を述べるときに「私こう思うんですよね。」と発言するのは大切だと考えています。「私はあなたに意見を押し付けていません」と伝えることはとても大切なことだと思います。特に「感情」にフォーカスするときには気を付けたいことです。「私にはあなたが悲しいように見えます。」とか「私には悲しい感覚があります。」くらいの言い方が良いかもしれません。

 

無意識の前提が大切

 そんな話を聴く側も意識していない何気ない前提がクライエントに伝わります。その無意識の前提は、コミュニケーションの場面で、常に交換されています。簡単ではない話だと思います。 でも、相手に「共感してもらってないな・・・」と思わせてるって、寂しいですよね。貢献できてない自分に悲しくなるくらいです。

 相手に本当に興味を持って聴いていれば「そう思われるんですね。とても興味深いので、なぜそう思われたのか教えていただけませんか」という姿勢になります。それは、結局、技術の話ではなくて、本当に興味を持って聴くということに他ならないのですが。

 

 そんな話もしました。 


 カウンセラーやコーチの皆さんや、接客業をされている皆さんは、ぜひ言葉の端々の前提を意識してみてはいかがでしょうか。私もそんな細部をもっと自然にこだわれるとより良いカウンセラーになれる気がします。

 

 ちなみに、私が話を聴くときに「あ、違うな」と思ったら、「マジで?なんでなんで?もっと詳しく教えてもらえます?」と言うようにしてます。逆に食いつき良くしてます。というより、私と違う意見を聴かせてもらうためにカウンセリングしてるようなものです。人の話は、常に興味深い(ある意味面白い)ですからね。

 

 言葉の前提というところでは、こんな話もしています。

 

 追記:つーか、あなたと私の意見が違うことなんて、当たり前なのが前提ですから。「いちいち伝えんでもいい。」と、私思います。

 とは言え、一歩外に出ると「それはあなたの意見ですよね」ってマウントしてくる人も多い昨今です。お互いに認め合いながら会話ができたら嬉しいですね。

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