ローカルフリーランス日記

北九州地方に住むフリーランス。話を聴く人。イベント作り。創業機運醸成、防災、街づくり、引きこもり支援、博物館、フードイベント、句会、古代史研究会など。昔のことは→ https://works.toiroha.jp/500

ビジネス向け「聴くチカラ」講座、やってます!

久しぶりのブログを。

最近、セミナーの仕事をいただいたいています。ビジネスマン向け「聴くチカラ」講座をメインに様々です。

facebookで集客することが多く、投稿用に文章書くことが多いのですが、そのままイベントページに埋もれていくのももったいないので、備忘録的に転載しておこうと思った次第です。

 

「聴くチカラ・引きだすチカラ」講座

コンサルティング力をアップし満足度を高めるカウンセリングスキル~
北九州創生塾 講師 中川 康文
6月15日(水曜日)19:30 - 21:00

 

【3つの「きく」】

 「聴くチカラ・引き出すチカラ」講座、講師を務めさせていただく、中川と申します。皆様どうぞよろしくお願いいたします。


 まず、同じ「きく」と言っても「聞く」「聴く」「訊く」の3つで、微妙なニュアンスの違いがあるのをご存知かと思います。


 私の理解では、「聞く」は、なんとなく全体を捉え、耳に自然に入ってくる「聴く」は、心を傾けて集中して聴く「訊く」は、質問をする
と、捉えています。


 心理カウンセリングの業界では、「傾聴」という言葉を使って、「聴く」ことがとても大切なんだとお伝えしています。でも、私はそれだけではないと思っているんです。集中して「聴く」のはもちろんのこと、自然に耳に入ってくる「聞こえてくるもの」にも大切な意味がありますし、質問力としての「訊く」も必要不可欠です。そんなところから、ビジネスから対人関係にも使える内容でお届けしていきます。どうぞよろしくお願いいたします。

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【「きく」って受け身?】

 「聞く」という言葉、すごく受け身なイメージがありませんか?
 

 私も、この学びをするまでは、「聞く」ことは「勝手に耳に入ってくる」という理解でした。なので、「ただ聞けばいいんでしょ~」くらいの感覚で聞いていました。


 でも、実際は「訊く」「聴く」という行動は、とても能動的なものでした。心を傾けて集中して聴き、わからないところはしっかり訊く。聴き手が心を込めて「聴く」ことには、こんなに違いがあるものなんだとびっくりしました。


 当日は皆さんにもその違いを体感してもらえたら嬉しいですし、その効果の高さを日常生活で実感していただきたいです。

 

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【聴くときの姿勢や気持ち】

相手を一生懸命に知ろうとすること。
近づきたいと思うこと。

初めて、大切な人や憧れの人ができたとき、皆さんもそんな姿勢や気持ちだったのではないでしょうか。そんな「在り方」が、本当の「聴く」ということの真髄のような気がしています。

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【聴き方のポイント①】「うなずき」「あいづち」

 皆さんが「聴く」ときに、既に実践されている方も多いと思います。回数ではなく、興味や関心を持って聴いていることを表現します。


 クライエントの話を妨げずに、尊重し、注意深く話を聴いている受容的態度を伝えること。本当にそうしていることが重要です。「本当に」と書きましたが、できていない時は、意外に相手に伝わっているものだったりします。


 私も「中川さんには全然聴いてもらってる感じがしない」と言われたことがあります。伝わるもんだな、と反省したことを良く覚えています。「うなずき」「あいづち」は、回数が多すぎても「中川さん真面目に聴いてるの?!」って言われたりするのが簡単じゃないところです。

 

【聴き方のポイント②】「繰り返し」「事柄への応答」

 話す側が言った言葉を短く伝え返すこと。話した事柄(出来事、事実)を伝え返すこと。話す側は聴き手が話の内容を理解していることを確認できます。


 ここでは、全く同じ言葉を使うというのがポイントになります。例えば、クライエントから「私はいいと思うんですが、上司がわかってくれなくて・・・」という相談があったとします。そこで、あなたが、「ああ、理解の無い上司なんですね。」と返答したとします。「わかってくれない上司」→「理解の無い上司」このふたつはとても近い言葉ですよね。でも、あなたが話す側だったら、そう返答されてどう感じますか?


 あまり、ちゃんと聴いてもらった感じはしないのではないでしょうか。
とはいえ、意外にプロでもできていないことがあるポイントなんです。

 

【聴き方のポイント③】「沈黙への対応」

会話をしていて、話が途切れたら・・・、どんな気持ちになりますか?
 「何か話さなきゃ!」と、焦ったり不安を感じる人も多いかもしれません。


 沈黙にはさまざまな意味があります。例えば、話し手が考えている時。
ビジネスの会話の中でも、相手が考えている瞬間というのは、実は多いです。自分が話す立場になって考えてみましょう。あなたが「どうしようかな~」と迷っているとき、「ぜひ買って買って!」と営業がプッシュしてきたら、面倒になって買うのを止めたことすらあるかもしれません。

 ビジネスのコミュニケーションでは、「待つ」ことも大切なことなんです。この「待つ」ことが簡単ではないのは 聴き手の不安も原因のひとつです。


 話し手が、完璧に自分の意見を把握しているわけではありません。迷い、混乱しながら、意見を決めていくのです。そこに寄り添うことも、ビジネスの重要ポイントです。


 追記:混乱というのも大切な状態なんですが、そこは講座で画像やホワイトボードを使いながらお伝えしますね。

 

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「今、ここ」

 心理カウンセリングの現場でとても大切なことは、聴く側の姿勢が「今、ここ」にあること、だと言われています。

 私もあなたも「今」「ここ」にいて、過去や未来にいるわけではありません。しかし、私たちは過去に体験したことが、あたかも「今」起こるのではないかと心配しています。


 例えば、企業や会議の現場で考えてみましょう。
「過去クレームがあったから、この提案は却下」
「以前上司に進言したら断られたので、どうせ駄目だろう」
「新しいことなんか、やってもムダムダ」・・・等々。

 皆さんも、良く聞く話かもしれません。でも、よく考えてみてください。それは「今、ここ」で起こっていることでしょうか。いいえ、そうではありませんよね。

 聴き手が、冷静で客観的な「今、ここ」の視点を持って聴くことで、話し手が「今」に気づくことができます。「今」に気づくと、問題は、問題では無いことも良くあることかもしれません。そして話し手は自分の価値を客観的に見ることができ、自分自身がもつリソースに気づくことができます。

 それが「引き出すチカラ」のひとつですね。

 

いよいよ本番

 ビジネスに大切なのは、まず「聴く」ことですよね~。というところから担当させてもらえるようになったこの講座です。

 ここまでテクニック的なところを、順に書いてきました。でも傾聴の技法としては、ほんの一部です。「なんだか、難しそう・・・」「自分にもできるかな・・・」と、不安に思われた方もいらっしゃるかもしれません。


 実際のところ、全ての技法を意識しながら話を聴くのは大変です。聴きながら「あれもやらなきゃこれもやらなきゃ」になってしまって、内容を捉えることが疎かになってしまっては、本末転倒です。


 しかし、今回の講座でお伝えしたいのは、技術ではありません。実は、今まで書いてきたような技術は、たったひとつの姿勢を持って聴くことで、全てクリアできます。そして、その姿勢は、すでに皆さんが実際に体験したことのある姿勢です。

 講座が終わった時には「え!それだけでいいの?なんだ簡単じゃん!」と、皆さんから言っていただけると思います。その瞬間をとても楽しみにしています。

 

と、いった講座をやってます!

 

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