受験本番で力を出す!「冷静と情熱の間」~心理学テクニック(交流分析②)
前回の記事で、
受験には「客観的な視点」が大切だと書きました。
その「客観的な視点」とは何かというのを、もうすこし掘り下げたいと思います。
前回も書いたこちらを、例としてもう一度だしますね。
受験直前のあなたには、
〇緊張している自分がいるかもしれません。
〇落ちたらどうしようと不安を抱えている自分がいるかもしれません。
〇もっと勉強しておけばよかったと後悔している自分がいるかもしれません。
緊張・不安・後悔、
自分の思うままにコントロールするのは、なかなか簡単ではないですよね。
プロのスポーツ選手を育てているメンタルトレーナーに聴いた話ですが、
国際大会で優勝を争う試合のことです。
もう少しで、勝利を掴む!
そんなとき、彼の脳裏にはこんなセリフが浮かびました。
「優勝したら、英語でスピーチか。大丈夫かな。」
本当にちょっとした緊張です。
それも試合そのものと全く関係のない話です。
でも、そこから崩れてしまい、その試合を落としてしまったそうです。
プロスポーツ選手ですら、そうなのです。
中学生にも、そんな自分がいて当然です。
というか、
緊張したり・不安になったり、後悔したり、
そんな自分は、誰の中にもいるのです。
そんな感情をコントロールしようなんて、簡単ではないのです。
でもね、
「そんな感情が自分の中にもあるんだ~」
「あ、今、(自分は)緊張してるな」
と、あなたが思えたら、
それで、100のネガティブは80に下がるんです。
え、イメージがわかない?
じゃあ、わくようなイメージをちょっと練習してみましょうか。
まず、試験を受けている自分を想像してみましょう。
あなたの目には何が写っていますか。
あなたの耳には何が聴こえていますか。
あなたの肌は何を感じていますか?
それは、自分目線ですか?
それとも、他から自分を見ている視点ですか?
もちろんどちらもOKです。
ただ、今日は、客観的な視点を学ぶ回ですので、
そこの机に座っている自分を想像してみましょう。
試験当日、あの机に座っているあなた自身がいます。
周囲は知らないライバルたちでいっぱいです。彼らも緊張しているように見えるかもしれません。
机をひきずる音が聞こえるかもしれませんし、最後の確認で英単語を暗唱しているのが聴こえるかもしれません。
冷たい椅子の感触がお尻にあるかもしれませんし、教室は熱気でむんむんしているかもしれません。
あなたの目には何が写っていますか。
あなたの耳には何が聴こえていますか。
あなたの肌は何を感じていますか?
良く感じてください。
では、あなたは何を考えていますか?
どんな気持ちですか?
やるぞ!と気持ちがみなぎっているかもしれません。
思ったより普通の感覚かもしれません。
緊張で動くのも簡単でないかもしれません。
良く感じてください。
何かでてきましたか?
それが、「客観的に見た自分」です。
素晴らしい!簡単にでてきました?
もし、簡単でなくても、ちょっと練習すればできるようになります、
安心してくださいね。
脳は、イメージと現実を区別できない。
あなたは、ここで「客観的な視点」を体験することができました。
本当に大きな一歩です。
素晴らしいです。
ここで、ちょっと知っておいても面白いと思うのは、
「脳はイメージと現実を区別できない」ということ。
だから、ここで、「客観的な視点」を体験したあなたは、
受験本番を体験したのと同じなのです。
同じ場面において、一度「やったことがあるかどうか」というのは凄く大切です。
そして、日常においても、自分を俯瞰的に見つめる自我状態、
それを「A(アダルト)の自我状態」と言います。
やっと前回の内容まできました。
冷静に、客観的に、「今ここ」で自分を見つめる。
これで、あなたは、
「不安と後悔」というネガティブな気持ちは、
「冷静と情熱」という受験にとってもっとも大切な、ポジティブな気持ちに変わります。
ちょっと、やってみて。
追記:
wikiには以下のように書いています。
A(Adult):これは、「今-ここ」でどのようなことが起きているのかについて人々が行動し、感じ、冷静に思考する状態。この状態では、長年生きてきた大人としての人間の経験、知識が活かされ、人を行動させる。このA(Adult)の自我状態では、自身は、現実における客観的な評価の対象として見られる。
ちょっと簡単じゃないかな。
でも、この「今-ここ」という感覚を手に入れたら、
あなたの人生は、豊かになりまくりです。
つーか、本当に「今-ここ」が完全に理解できたら、
あなたはスーパー心理カウンセラーです。
次の記事では、心理カウンセラー向けに、
A(アダルト)の自我状態について書きたいと思います。
ビジネスマンにも必見かも。