心理カウンセラーは全員読んでいい~読書『森田療法』(著:岩井寛)
どうも、今日は心理カウンセラーの皆さんに向けて送ります。
中学生にはちょっと早いかな?高校生なら読んでOKだと思います。
『森田療法』(著:岩井寛)
おそらく日本において、一般的なカウンセリングスクールでは「来談者中心療法」をお伝えするところが多いのではないでしょうか。
でも日本独自の心理療法である『森田療法』を身につけた心理カウンセラーはあまり多くないのではないでしょうか。
心療内科やクリニックでは森田療法を看板に掲げているところも多いので、名前だけは知っているという人も多いと思います。
ただ、このブログでは「森田療法」そのものについて、どうこう言うつもりはありません。もっと専門の先生が、もっと詳しく書いている記事がたくさんあります。療法として興味を持たれる方はそちらを読んでいただくか、この本を買っていただくか、ですね。
私がブログを書いているのは、ここ半年くらいで読んだ心理学系の本で、
一番心を掴まれた本だからです。
今更読んだの?という声が聞こえてきそうですが。
帯にはこうあります。
「あるがまま」を受け入れる
90年前に日本で創始された心理療法の論理と実践法をわかりやすく解説した不朽のロングセラー(帯より)
よく業界で耳にする「あるがまま」
その言葉の意味を、本当に理解できている人がどれくらいいるでしょう。
この本は、ただの療法解説本ではなく、ただの事例集でもありません。
筆者の、体験、葛藤、生き方、在り方、が全部詰まっていると言っても良いでしょう。
その筆者の在り方を通じて、私たちに「あるがまま」とは何かを、強烈にメッセージとして伝えている本です。
自分自身が、最後に死の淵に立った時、こんな気持ちで向き合えるだろうか。
それほどの、生きる意味を獲得しているだろうか。
自分が子どもを無くしても、ここまで悲しみを受け入れることができるだろうか。
そんな気持ちになる本です。
たくさんの言葉で語るより、著者のあとがきから、少しだけ引用させてもらうほうが、多くのことを伝えることができる気がします。
つまり、耳が聞こえなくなり、目が見えなくなり、身体が動かなくなっても、なおかつ筆者は「自由」なのである。つまり、筆者は最後まで”人間としての自由”を自分のものにしておきたいがために、このような行為を行っているのかもしれない。(あとがきより)
心理カウンセラーの皆さんは、あとがきだけでも読まれてください。
新書なので、お手軽です。
マジで。